出生日もほとんど同じ、産まれたのも同じ社宅。小学校低学年まで兄妹か姉弟のように過ごしていた女性がいた。
　当然、“タイツ体験”は彼女から始まった。と言っても、との当時は自分もタイツをはかされていたのだが、別に興奮した記憶もない。幼稚園の頃撮ったものだろうか、彼女と二人並んでいる写真があるが、二人ともどうやら肌色タイツだ。今も昔も、男の子がタイツに耐えられるのは幼稚園までなのだろうか。小学校に入って「男の子と女の子は違う生き物なのだ」と気がついた時から、タイツは女の子の特権となり、あるいは女の子の“女の子性”を現すアイテムとなる。
　そこでタイツを“異性のもの”として忌避対象とするか、あるいは同じ理由から嗜好対象とするか。ノーマルかフェチか、人生の分かれ目と言うことになる。
　私は小学校３年の頃、はっきりと目的を持って彼女のタイツ脚に触れていた。タイツの手触りを求めて。彼女はまだ性的な挙動で男の子が動くなど知りもしないので、割とスムーズにタッチは成功していた。
　今思えば、それがあったために私のフェチ嗜好は矯正されることなく、歯止めがかからなくなったのだろう。肌色タイツの腰の部分が、大きなパンツでもたついている光景が懐かしい。